(念のため・・・・。食事中の方はあとで読んでくださいね)


ジョン(仮名)はベットから自力で起き上がれない状態。そして疼痛と吐気・嘔吐のコントロールで入院してきた。

ジョンの身体の向きを変えるとき、肛門周辺を見てびっくり。
かなり、たまっているのが外からでもわかる・・・。

聞いてみたら4日以上便通が無いという。
便秘に吐き気、これはナントカしなければ。

「浣腸したほうがいいね、今からしましょうか?」というとかなりうろたえるジョン。
「明日でもいいかな、今日は疲れたし、もしかしたら今晩あたり排便あるかもしれないし・・・」というのででは明日ね、と約束した。


翌日、夜勤スタッフからの申し送りで
「ジョンは浣腸のことで頭がいっぱいみたい。Hiはいつくるのか何度も聞いてきたよ」といわれた。

なぜだかイギリス人、座薬や浣腸が嫌いな人が多い。
日本で働いていたとき、疼痛コントロールにボルタレン座薬やアンペック座薬などよく使った。
でも、イギリスでは座薬はめったに使わない。
みんな嫌がる。

ベルギー出身の緩和ケア専門医は座薬を拒否する患者さんに
「イギリス人は何で座薬を嫌がるのよ!ベルギーでは当たり前のように使うわよ。効果あるのよ。日本だって座薬使うってHiも言ってたわよ」
と、私もかってに巻き込んで患者さんを説得したりするが、たいてい拒否される。


便秘の患者さんに
「あとでlittle bomb(冗談で私はよく浣腸のことをこう呼ぶ)もってくるよ」というと、私のlittle bombを恐れて、がんばって自力で排便する患者さんが結構いる。

日本で当たり前のように行われていた摘便はイギリスでは禁忌に近い。下手したら虐待扱いされてしまうかも。


さて、いよいよジョンに浣腸をすることになった。
「ついにきたか・・・」
気は進まないが、便秘による苦痛も増してきているし、吐気も収まらないので同意してくれた。

そして、浣腸は効果てきめん。
かなりの量の排便が何度かあった。
(あるスタッフは「よくもあれだけ腹にためておけたものだ」といっていたくらい・・・)

その後、ジョンは吐気・嘔吐はかなり収まり、夜にはポークパイやスモークサーモンをパクパク食べていた。

それ以来ジョンが私のことを冗談で「Lady with secret weapon」と呼んでいる。

秘密兵器を持つ女、Hi?!


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