悪評高いイギリスのNHS(National Health Services)
注:NHSとはイギリスの医療サービスで、イギリス国民&長期滞在者は無料で医療が受けられる
  しかし、タダより高いものは無い・・・。必要な治療や検査を受けるのにまたされることしばしば。

参考までに過去記事→
イギリス医療事情:いつまで待たせるのか・・・
イギリスの医療っていったい・・・。
やっぱり待たせるイギリスの医療

そんなNHSの病院からやってきた患者さんにまつわるあきれたお話。

其の一。
とあるNHSの病院から入院を受けた。患者さんとともにNHSでの医療・看護記録丸ごと送ってきた。
しかし、この記録の中に茶色の封筒が入っていた。
表に書かれている患者さんの名前はまったく知らない名前。
間違ってまぎれたのかもと思って念のため患者さんを送った病棟へ電話した。

事情を話すと、チャージナース(病棟責任者)に電話をまわされたのでもう一度事情を説明した。
「そんなばかな!」と信じてくれない。
しかも「本当にXXさんの医療記録なの?!」と疑うではないか・・・。

「封がしてあるけど、中身は書類っぽいですよ。表にも○日までの医療記録って書いてあるし。信じられないんだったら封筒開けてみましょうか?」
と言ったら
「今すぐ返して頂戴!」という。まるで私が無理やりとったかのような言い方。

「ここのホスピスとそちらの病院はかなり離れてますし、定期的なポーターもいませんから郵送になりますよ」といったら
「そんなの困る!」だって・・・。

(そっちが間違えて送ったんだから今すぐ欲しけりゃ取りに来い!!)といいたいのをこらえ、
「では料金をそちらで負担していただけるのであれば、タクシーで送りましょうか?」というと
「郵送で送ってください」といわれた・・・。


其の二。
またほかのNHSの病院からやってきた患者さん。
病院からの記録ではフェンタニルパッチ(デュロテップパッチ)を使っている。これは貼るタイプの痛み止めのための麻薬で3日おきに張替えが必要。張り替えの際は古いものをはがさなくてはいけない。
投薬記録からこの患者さんは25mcg/hrのパッチを使っていた。

入院をとった看護師が見たものは・・・
患者さんの前胸部に25mcg/hrのフェンタニルパッチが3枚。
しかし、病院のドラックチャート(投薬指示表)にはフェンタニルパッチ25mcg/hrが72時間おき(3日おき)交換の指示だった。

不審に思った看護師がその病院に問い合わせると
「その患者さん、不穏だったからパッチはがせなかったんです!でもちゃんと貼るのは3日おきにやってましたから!」
というあまりにもお粗末な言い訳。

使用済み(貼ってから72時間経過したもの)のフェンタニルパッチにも薬剤は少ないながらも残存するため、新しいパッチを張るときは古いものをはがし、廃棄しなくてはいけないのに。

いくら不穏でも身体拭きができるのなら、小さなパッチをはがすくらいできるだろうに。



・・・NHSにもいいスタッフは沢山いるからこんなことばかりでは無いけどね・・・