まだまだ家具がそろっていないので、2つある寝室のひとつは荷物が散乱している・・・。

「立つ鳥跡を濁さず」
立ち去る時は、後を見苦しく無いように始末すべきである。また、退き際はいさぎよくあるべきである
(広辞苑 第五版 岩波書店)

日本人だったら、ほとんどの人がこの言葉は学校で習ったから知ってると思う。
引越しの際は、綺麗に掃除して退去するもの、と私は思っていた。

しかし、ここイギリスではそんな感覚はまったくないらしい。

私がこのフラットの鍵をもらい、中に入ったとき見たものは・・・。

あちこちに散らばるごみ。

子供の壊れたおもちゃ

ぼろぼろのジーンズ

キッチンの棚からは育っているじゃがいも


そして何より私を恐怖におののかせたのは・・・・


冷蔵庫の中の牛乳。日付は・・・9月!!!
中身はヨーグルトのような部分と黄色い液体に変化していて、あまりの異様さに、触れるのもおぞましく、そのままゴミ箱へ直行。

ごみは大きなゴミ袋3袋にもなった。


不動産屋には
「キッチンの引き出しの中に郵便受けと車庫の鍵は置いてある」
と聞いていたのに、そんなものはなかった・・・。

エクスチェンジ(契約成立)前に、あれほどしつこく言っておいたのに!

文句の電話をかけると、前のオーナーは鍵をなくしてしまったらしい。
おかげで鍵を付け替えないといけなくなり、この料金をめぐって私のソリシターと不動産屋が責任のなすりあい。
いまだに決着ついてない。


ともあれ、鍵屋さんに来てもらい車庫と郵便受けの鍵をかえてもらった

フラットがアレくらい汚かったから車庫の中はいったいどうなっているんだろう・・・と不安いっぱいだった


予感的中。

車庫の中はごみの山!!!

いくつものダンボール

ボロボロの靴

たくさんのペンキ缶

たくさんの大きな板

このごみを片付けるのはお金を払ってSkip(粗大ごみようのコンテナ?)をアレンジしなくちゃいけない・・・とショックに打ちのめされていた私に鍵屋さんが

「もしよかったら、片付けてあげようか?中にはまだ使えそうな資材も結構有りそうだし。」
と、ありがたいお言葉。

翌日、鍵屋さんはお友達とやってきて、車庫の中をきれいにしていってくれた。



そういえば、昔部屋を借りていたとき、退去の際に掃除機かけていたら大家さんにえらく感心されたっけ・・・。
部屋を掃除して出て行ったのは私がはじめてだったらしい


やっぱりイギリス人には「立つ鳥跡を濁さず」なんて言葉はあたまにないのかも・・・。