以前の記事:オファーが通ったのつづき・・・。

イギリスで家を買うにあたっては、オファーが通った後は売り側も買う側もソリシター(弁護士)を通して手続きを進めていく。

そのソリシターがかなりの曲者だ。

今までいろいろな人にソリシターの話を聞いてきたが、誰一人として「自分のソリシターは優秀だった」という人はいなかった
みんな自分たちのソリシターの文句ばかりいっていた

私もソリシターを選ぶにあたり、不動産屋が
「うちの系列のソリシターの会社ならオフィスはクリスマス以外年中無休だし、平日は夜遅くまでやっているから連絡も取りやすいからお勧めよ。それに契約が結べなかったら料金はかからないし」
といわれたので、そのお勧めソリシターとやらにお願いすることにした。
(実はこれは去年の10月中旬のことだった)

この年中無休で働くソリシターの会社。
たしかに年中無休だからといって、年中無休で契約を結ぶためにソリシターたちがせっせと働いているわけではない!
単に電話をかければいつでも誰かが電話を取ってメッセージを受けてくれるだけだった。

いつまでたってものろのろ、うだうだ。
こっちが問い合わせて、どうなっているのか聞いていかなければまったく進んでいかない。

「あとOOについて調べているだけだから、数日中には契約書をあなたに送るからサインしてもらったらおしまいよ」という言葉を11月末あたりから電話をかけるたびに聞かされ続けた。

どうしてもクリスマスをまたぐのだけは避けたかった。
だってイギリス人はクリスマスからお正月までは働かないから・・・。

12月にはいった時点でソリシターに電話する頻度を上げた。
1週間に2・3回はかけてどこまで進んでいるのか問いただした。

「売り手のソリシターからの返事が無いから進まないのよ」
と言い訳がましくいわれた。

「待ってる間にできることは無いの?私がやらなきゃいけないことってある?」と聞いても、特に今は無いというだけ。

予想通り、クリスマス前後の12月中旬から1月上旬まではまったく動きが見られなかった。

モーゲージアドバイザーからも電話があり、
(このモーゲージアドバイザーが唯一、ちゃんと仕事をしていたと思う。)
「僕からもソリシターに電話をかけてプッシュするよ。
 でも、君もソリシターを怒らせるくらい、強く言った方がいい。
 彼らは忙しいからおとなしい客は後回しにしてうるさい客から片付けようとするから。
 ソリシターをイライラさせるんだ!」
とありがたい(?)アドバイスまでいただいた。

職場の人からも
「Hiは優しすぎるのよ。もっとおこっておこって、怒鳴り散らさなきゃダメよ。」
といわれた

またちょっとこわい系の看護師さんからは
「私が電話で怒鳴ってやるわよ!電話番号おしえな!」
といわれた。


そうこうしているうちに、先に切れたのは売主のほうだった。
「後2週間以内に契約が結べないのであれば、白紙にする」
と不動産屋を通じて私に通達してきたのだ。

しかし、契約が長引いているのは私のせいではない。
ところが、売主のソリシターも私のソリシターも
「自分たちのやるべきことはすでに終わっていてHiがサインをしていないので、待たされている」
と不動産屋にいってのけたのだ。

私がサインすべき書類(コントラクト)を受け取ったのはこの話を不動産屋から聞いた当日の午後。
あきれてものが言えなかった

さすがの私も、頭にきたので不動産屋に電話で文句を言った。
私のソリシターからの手紙の日付を見てもらっても解るし、何で私が長引かせるようなことをする必要があるのか?!
お金だって送る準備万端なのに、ソリシターが一向に必要金額を知らせてこないし。

不動産屋はその後も何度も謝ってくれ、ソリシターに文句を言ってくれた。

ここからが急展開。

私がコントラクトにサインをして、頭金を含む諸費用を送金した翌日、コントラクトのエクスチェンジ(売買契約)が成立した。

オファーが通ってから契約成立までの道のり、なんと4ヶ月!!
購入したフラットは空き家だったし、チェーンも無かった。それなのにこの長い待ち時間は何だったのだろう・・・。


イギリス人の仕事のスピードはのろい。とてつもなくのろい。
そんなイギリス人のソリシターが売り手側、買い手側にいて手続きを進めていくのだから、仕事のスピードはさらにのろのろになる。
そして、人々に文句を言われ、罵られなければ仕事のスピードが上がらない。
はっきりいって情けないー・・・。



長くなりましたが・・・
本日晴れてフラットの鍵を受け取りました!キラキラ

あ、でも、やっぱり鍵の受け取りにもひと波乱ありました。
長くなったので続きは後ほど・・・。