最近新しいスタッフが何人か仕事を始めている。
その中の一人、看護師のケイ(仮名)はNHSのMAU(medical assessment unit)で働いていたそう。
その日の病棟は患者さんが8人に対してチャージナース、私、ケイ、看護助手さん2人だったけど、隣の病棟から途中で応援が来たのでそんなにあわただしくなく、私はいい感じのペースで仕事できているなと思っていた。

ケイといろいろおしゃべりしていたら、
「この職場はみんなスローすぎる!信じられない!」といわれた。

ケイの前の職場のMAUは内科系の疾患の患者さんを受け入れる病棟でA&Eや自宅から直接入院してきて、その患者さんの疾患に適した病棟へ振り分けていく、または退院という感じだそうで、患者さんの入れ替わりがとても激しいそう。

私の働いているホスピスは2つ病棟があり、それぞれ10床ある。しかし、両方満床になるのは稀。特にいまだにスタッフ不足が解消されていないので満床にならないように受け入れを少し減らしている。

ホスピスに患者さんが入院してくるとまず飲み物などを提供してゆっくりしてもらう。そして医師による診察が始まる。医師もベットサイドの椅子に座ってゆっくり話を聞いていく。そして家族とも話をするで診察時間は1時間以上になることもある。
ホスピスで働いている医師は現在合計で6人いるが、パートタイムの医師もいるので1日に働いている医師は2・3人。なので1日の入院の受け入れは2人くらいが限度になる。

また看護スタッフは朝の勤務帯だと1病棟に看護師2・3人、看護助手1・2人いる。夕方の勤務帯でも看護師と看護助手あわせて1病棟に2・3人働いている。

さらに・・・
ケイ「この間なんて、たかが輸血ごときに医師と看護師が午前中おおさわぎして!」

(この患者さん、何度も化学療法をした後だから抹消の血管がもろすぎて血管確保できなかったのよ・・・。でも、どうしても輸血をしてから退院させてあげたかったのよ・・・。)


ケイ「尿婁のガーゼ交換に看護師が2人も付きっ切りで1時間もかかって!イライラしてきてみてられなかったわ」

(たまたま尿婁のケアしたこと無い看護師だったのよ・・・。そんなにしょっちゅう尿婁がある患者さんは来ないし。それにこの日は忙しくなかったから、この患者さんは不安が強いからみんなでおしゃべりしながら和気藹々とやってたのよ・・・。)


ケイ「1人の患者で退院の処方渡すだけで30分以上もかかって!」

(この患者さんは状態が悪いけど本人たっての願いで退院するから、薬の説明や退院前にゆっくり話をしておきたかったのよ・・・。)

「私、(職場の)選択間違えたのかしら?!」といわれたときには
「ここはゆったりとした雰囲気で患者さんや家族にケアをしていくところだからね、MAUとはずいぶん違うからはじめは戸惑んじゃない?」といってみたけど。
ケイも緩和ケアに興味があってここへ就職してきたわけだけど、MAUと比べたらホスピスは時間がゆっく~り流れていると感じるのもムリは無い。

たしかに、MAUでホスピスのようなペースで看護師が仕事していたら病棟が回っていかないだろう。
でもホスピスでMAUのようにあわただしい雰囲気で看護師が働いていたら患者さんも家族も落ち着かないと思う。

それぞれの病棟、病院には専門性があるから、それぞれにあった働き方があると思う。
MAUではテキパキと仕事のできるスタッフがいるだろうし、ホスピスではじっくりと患者さんや家族と向きあってケアするスタッフがいるだろうから・・・。


私自身は外科的な看護はあまり好きではないし、あわただしいところも苦手。だからA&EやMAUなどで働いている人はバリバリ仕事しててすごいなあと感心してしまう。私にはできないわ・・・。